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e763267e :Anonymous 2022-10-27 23:14
神の最も純粋な意味としての定義は、アリストテレスが唯一至高の神の本質として説いた「不動の第一原因(the First Cause)」である。これを、「虚無」または「絶対的なスタティック」と言い換えることもできるだろう(「ブラフマン」は情緒的な擬人化し過ぎた表現だ)。この不動の第一原因は、この宇宙において自らの意志を表さない(非人格の)自己完結した神である。アリストテレスを初めとする古代ギリシア人達は、あらゆるものはこの不動の第一原因たる唯一至高神に由来するとしたが、この物質世界の創造に依るもとはせず、神からの自然発生的な派生もしくは「流出」であると考えた。つまり、古代ギリシャ人は、唯一至高神と人間の関係は、非人格的で機械的なものであった。これは、サイエントロジーの神(至高の存在)概念に極めて近い。

この世界が現れた原因を辿っていけば、遂には第一原因(≒「因子」)たる唯一至高神に行き着く。古代ギリシャにおいて、不動の第一原因たる唯一至高神とは、あらゆる事象の根本の原因であり、決して何かの結果であるということはない。それは、決して自ら行為する存在ではない。しかし、あらゆるものに原因として作用する。しかし、この作用も直接的なものではなく、無限とも言える因果の鎖を経る間接的なものである。この唯一至高神は、あらゆる宇宙を超越しており、あらゆる宇宙に内在している。この唯一至高神には名前がない。唯一至高神は言葉あるいは概念で限定できるものではない。唯一至高神はアイデンティティも性質も限定できず、したがって姿形を持ち得ない。ゆえに、唯一至高神は人格を持ち得ない。ゆえに、自らを限定することができず、誰人も限定し得ないゆえに唯一至高神足り得るのである。

グノーシスでは、物質世界(集合宇宙)の創造主はヤルダバオート(アルコン[欺瞞の使者]のリーダーであるデミウルゴスの別称、ヤハウェ/エホバ/ゴッド/アッラーと同義)と呼ばれる。ヤルダバオートは、要するにアブラハム系一神教の唯一神のことである。ヤルダバオートは、暗愚や無明や凶気の意味を含意する。物質世界の創造主であると主張し、自らの被造物と定めたビーイングに服従を求める偽の神である。

唯一神の概念として、「時空を超越した存在、この物質世界を含む集合宇宙の創造主で、自然法則に縛られず何者にも束縛されない。そして、全知全能であらゆる場所に遍在できる」という考え方がある。これらは、全て各個人としてのセイタン(アートマン)の本来の状態であり潜在能力である。

一方、アブラハム系の一神教の神の概要は、次のようなものである。「唯一の全知全能者。唯一の律法者にして絶対的な支配者であり、天地宇宙と人間(ヒューマンビーイング)の唯一の創造主である。また、天と地、その中間にあるものの全ての所有者にして主権者及び監視者である。目に見えるものと目に見えないもの、あらゆる名の主であり、比類なき絶対的存在。罰することにおいて畏るべき御方にして、最も恵み深き慈悲と恩寵の御方。あらゆる存在の運命の決定者にして、あらゆる富の供給者。」

これは、インプラントされた唯一至高神の概念であろう。面白いことに、聖書の中で、200万人以上もの人々を虐殺したのはサタンではなく神で、それに比べサタンが請け負ったのは10人ほどしかいない。これでは、 どっちがサタンなのかわからない。
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