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    b1976b9c :Old Timer i1b5ibip3kS
    2016-05-21 21:53
  
 
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    菜園人がうまく攻略できていないことが三つある。政治、語学、転生だ。菜園人
    は一般人より政治家になれる確率が低い。七か国語以上を自由自在に操る菜園人
    はいない。そして、転生後の記憶を再生できる菜園人でも、職業上で既得技能を
    再訓練なしで使いこなせる水準に達しておらず、せいぜいダライ・ラマ程度に留
    まっている。
    
    政治家には、知覚・感情・言動を一体として自動制御する心的機械の集合体があ
    って、しかもそれが盛んに活動しているのだと思う。俺はこの集合体を複写心と
    呼んでいる。菜園のプロセスは多分この複写心を停止させたり、消去したりして
    いるのだろう。複写心がなくなることで、菜園人は世相へ安易に迎合する傾向か
    ら解き放たれる。だが、そこから先は、複写心が自動でやっていたことを、自覚
    をもって行っていく技能が必要になろう。
    
    語学に関しては、教会流に使用されるところの学習技術があまり役に立たない。
    数万の単語を覚える必要があるのだから、誤解語の全てを辞書で調べるなんてこ
    とは現実的ではない。辞書の使用は段階の飛び越しともいえるかもしれない。学
    習者にとって最初に必要なことはとにかく聴くことだ。音に慣れなければ、外国
    語を習得することはできない。
    
    転生時に記憶が封印されるのは、封印するための装置があるからだと思う。古今
    東西の伝承には、出神や転生の際に、"ヘカテー"や"西王母"を無視するように勧
    めるものが少なからずある。しかし、"ヘカテー"や"西王母"を無視する他者を目
    撃したという話は全く伝えられていない。これは、封印装置が各人の心の中にあ
    るからだと思われる。
   
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