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2022-10-30 10:18
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コンディションとイベントとドリフト
ジェフ・ベゾスのアマゾンも、マーク・ザッカーバーグの フェイスブック(現メタ) も創業からしばらくは赤字を垂れ流していた。ビル・ゲイツがザッカーバーグにいつ黒字化するのかと尋ねたところ、ザッカーバーグは分からないと答えた。このザッカーバーグの返答がゲイツをしてフェイスブックへの投資に踏み切らせたと言われている。
複数の材料を反映して決まっていく数値には、一時的な要素であるイベントと、決定論的な要素であるドリフトが反映される。イベントの影響が大きい場合、ドリフトは少なくとも初等の統計学分析でほぼ無意味なものとして現れることがある。しかし、ドリフトを無視するのは賢くない。アマゾンが設立されたころ、既に、モバイル端末を使う人の数は一方的に増えていたし、モバイル端末で何かを読む人の数も当然一方的に増えていた。フェイスブックにしても、ドリフトとして、ネットで顔写真と私生活の一部をさらす人が一方的に増えていたことが挙げられる。(漏れのない靴下串を探していた日々はどこに行ったのだろうか?)
世界人口は年に1%くらい割合で増えている。1ヵ月なら、0.082%くらいになる。株価が1000円なら、1ヵ月の期間において、世界人口ドリフトによる価格上昇圧力は1円にもならない。短期や中期の売買で、世界人口はほぼ無視できる要素になる。しかし、20年間なら、世界人口ドリフトの影響は約22%にもなる。
もちろん、不利益についてのドリフトを考慮すべきだ。
mRNAワクチンの接種が例えば毎年のこととなれば、その危険性は50年間の統計結果が揃う前に予測できる。日本ではワクチン接種からほどなく死ぬ人が1年間に1300人くらいだ。年間の自然な死亡者数は150万人近いから、1300人はとても小さい数字だが、ワクチン接種が今後長期間にわたって毎年行われるようになれば、その危険性は無視できないものになるだろう。
二酸化炭素と温暖化も同じことで、二酸化炭素濃度が一方的に増えつづけるならばドリフトなので、無視できない。宇宙線など別の要因の影響がその瞬間は大きくても、二酸化炭素排出の削減には努めなければならない。
菜園教会のコンディション認識は、イベントとドリフトの区別ができていない。
一つの改善案として、次のような式が挙げられる。
S[b] = S[b - 1] * f(d - v^2 / 2 + v * r)
S ... スタッツ
b ... b番目のスタッツ計算期間
d ... ドリフト影響 / スタッツ平均
v ... スタッツノイズ幅 / スタッツ平均
r ... イベント影響 / スタッツ平均
f() ... 何らかの指数関数の根
dは既知であり、vはスタッツ時系列から算出できるから、rを求めることができる。ある業種で例えばクリスマスの時期にスタッツが下がるならば、クリスマスの週のスタッツはクリスマスの影響を考慮して補正できる。クリスマスの週に補正前スタッツが下がっても、危険状態の公式を使う必要はないのだ。
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