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    8fb1e1bd :Old Timer i1b5ibip3kS
    2016-06-10 20:44
  
 
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    注目すべき点はやはり太母つまり三相の女神だと思う。
    
    太母に関する話は世界各地に広がる多産と豊穣の女神への崇拝と同一視されやす
    いが、少女、熟女、老婆の三相を示す女神は、約一万年前に、アフリカのリビア
    で語られ始めた。この女神はアト・エンナ、アタナ、アナス、メティス、メドゥ
    ーサなどいくつか別の名前も持っているが、三相女神である点は変わらない。
    
    オリンポス神話以前のギリシャではメドゥーサと呼ばれ、少女ヘベ、熟女ヘラ、
    老婆ヘカテーという三相を示す。メドゥーサの別名アタナはアテネの語源で、熟
    女ヘラとゼウスの妻の名も同じになっている。転生を肯定するグノーシズムの源
    流はたぶんリビアにあったのだろう。
    
    アイルランドのモリガンもアナ、バブド、マハの三相を持ち、その地に住んでい
    たケルトの人々には転生の伝承がいろいろありそうだ。
    
    ラティウムのエトルリア人たちの女神ウニはユウェンタス、ユノー、ミネルウァ
    の三相を持っている。残念ながら、エトルリア語は十分に解読されていないので、
    転生伝承についても知られていることはない。
    
    インドのカーリーにはパールヴァティ、ドゥルガー、ウマーの三相があり、その
    地に転生事例は非常に多い。
    
    チベット仏教では西王母瞑想があり、ある程度は効果を上げているようだ。ただ、
    この西王母は十六歳の裸の少女の姿をしているとされ、仙道に伝わる熟女や老婆
    の姿が忘れられている。だから、ダライ・ラマのように再教育が必要な中途半端
    な成果しか得られないのだろう。
   
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