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169dada8 :Anonymous 2023-02-06 06:44
>>31491f78

なお、ブレア政権によって貴族院の最高裁の権能が剥奪されたことは、英米法流の法の支配から大陸法流の法治主義への接近などという反動(あるいは人民主権的な民主主義≒為政者絶対主義への迎合)とは何の関わりもない。

実質的に英国は権力機関の分立(三権分立)を含む法の支配(すなわち真の立憲主義)が実現されていた。貴族院からの最高裁権能の剥奪は、漸進主義的改革(機が熟した結果)に基づいて、三権分立を内実のみならず外形的にも担保したものであり、むしろ法の支配の強化である。

なお、これもわざわざ述べておかないと、オールド・タイマー氏の性格上、言質で揚げ足を取られる可能性があるので付言するが、立憲主義は成文憲法と不文憲法とを問わない。いくら憲法典が存在しようとも、旧ソ連・東欧諸国のマルクス・レーニン主義に基づく共産党政権のように、運用において権力分立や個人の消極的自由の担保を含む法の支配(に基づく自由社会の法秩序)が担保されていなければ、立憲主義に基づく統治形態とは看做せない。
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