昨日みた夢でも挙げてけ

fdf48741 :Anonymous 2012-10-05 10:09
山奥の秘境駅に、紳士服を着た西洋人の男がつっ立っている
ホームはレンガ造りで、壁や屋根、駅舎らしい駅舎は無く、線路も一本。駅員も居ない。客も見た所居ないらしく静かだ
終着駅なので、ホームは丁度「コ」の字を左右反対にして横に伸ばしたような形をしている。
線路の続く東以外の三方は直ぐ山の急斜面に囲まれている、秋らしさに満ちた自然の豊かな場所だ。落ち葉が積もっている

男がふと線路に目を落とすと、もう一人別の西洋人の男が、車止めの近くでしゃがんで何かしている。駅員では無いようだ
そこへ、汽車がやって来た。終着駅なのに、明らかにスピードが速すぎる
男は危険を察知して咄嗟に、しゃがんでいる男に飛び掛かって伏せさせた
二人は猛スピードで突っ込む汽車の車輪の間の、車体と線路の隙間を抜ける
汽車はスピードを衰えさせる事無く、車止めとレンガのホームを破壊しながら山の斜面を貫いて消えた。
驚いて呆気にとられ、危なかったとホッとしたのも束の間
別の汽車がまた暴走して突っ込んで来る
二人は伏せて目を瞑り、体を上手く斜めにして再び車輪の間を抜ける

目を開くと、二人はいつの間にやら山道に居た。
自分たちが伏せていたはずの線路は舗装された道路になっている
二車線以上はある広い道だが、車通りは無く、白線も敷かれていない。二人は起き上がり、ふらふら山道を登って行く
道の脇の茂みに目をやると、地面に何かある。
小さい線路があった。上の方から、同じく小さい新幹線がゆっくりと下って来る
百貨店の屋上にある子供用の乗り物と相違ない物だ。登山客が下山するための物だろうか?

二人は再び坂を上って行く。坂が平坦になった場所まで歩くと、この近辺の地図が描かれた掲示板があった
地図と言ってもどうやら観光用の物で、名所や文化紹介が中心で、地図はあまり正確ではない。現在地すら書かれていない。
周りを見るとこの様な掲示板が沢山立っている。大小あるがどれも同じように観光用の物のようだ
別の県の地図の掲示板まであった。東南の辺りに毛細血管のように多数の川が流れている土地だ
川は人工川で、利便性等よりも、文化的価値が優先されたためそのようになっているらしい

場面が変わる。

紳士服の男は駅の男に連れられて、巨大な駅に来た。壁や天井が少ない、広くて開放的な駅だ。自分達以外には誰も居ない。
駅の外には一切何も見えず、暗く薄い青色が広がっている。空中なのか、海面なのか、曇った空を反射した大きな水溜りなのか、分からない
紺色の岩のブロックでできた、無機質で近未来的な駅で、床は直線的だが、壁や天井は曲線美を追求したフォルムをしており、駅舎自体が芸術作品に見える
鏡面を持つ壁は、薄い藍色の空との境界が良く分からず、混じりあっているかのようだ。
冷たい風を浴びながら、駅の男の案内について行く。ホームの終わり近くに、長方形のエリアがある
手前側はガラスの壁で正方形に区切られたキッチン。駅の男はその奥の、長方形から正方形を引いたエリア、見晴らしの良い何も無いスペースで立ち止まる
無機質な暗い色の地面から、くつろぎ易そうな、高級感のあるリクライニングチェアが二つ、小さな脇机と一緒にせり上がり現れた
二人はチェアに座り、目の前に広がる、駅の外の、際限なく広がる暗くて薄い青一色の世界を、ひんやりした風を浴びながら無言で眺め続けた。
ただぼんやりと眺め続けた。

場面が変わる。

どこかの屋内競技場。観客席は満員で、歓声が響く
数年後、良い友達になった二人は、紳士服のまま、バレーボールの試合に混ざって居た
汗を迸らせ、互いを励まし合い、周りのユニフォームの若い選手に負けない活躍をする。試合は白熱。
感動のエンディング。

ここで俺の目が覚めた
Powered by shinGETsu.